こんにちは!トモです。
今日はベーシックインカムのお話。
ベーシックインカムとは簡単にいうと「国民全員が何もしなくても毎月定額お金をもらえる仕組み」ですよね。
その代わりに全ての社会保障を無くして(年金とか保険とか生活保護とか)これ一本にする。
国民は毎月定額もらえるし、行政は複雑な社会保障の管理を全て無くしてこれ一本にできる。
しかも個人の銀行口座に紐づいたマイナンバーを国民全員が持ったら、実務として難しいことではない。
ただ、実務としては現実的だが、理論としてはまだまだなのがベーシックインカム。
誰に配るのか、財源はどうするのか、税率はどうするのか、いくら配るのか、などなどの解決すべき問題がある。
※もちろん財源不要論もありますが、本当に賄えるのか?の議論も必要だと思うので、入れてます。
今まで数々の国が挑戦して失敗してきた、史上最強の社会福祉。
ただ、今日書く内容は、なぜベーシックインカムができないのかとか、どうしたらできるかとかそういった話はしません!
今日書きたいのは、ベーシックインカムが実現した先の未来をみてみたい、ということです。
もし、毎月一定額のお金をもらえるようになったら、人々と社会はどうなっていくのか。
それについて僕が思ったことを書きたいと思います。
二つの大きな変化
僕はベーシックインカムが実現史た先の未来に起こる二つの大きな変化にとても期待しています。
それが、この二つ。
- 重要だけどお金にならない分野に人が流れる
- 芸術が変わる
それぞれについて説明したいと思います。
1、重要だけどお金にならない分野に人が流れる
この世には重要(大切)なことと、そうでないことが存在し、また、お金になることとならないことが存在する。
その四つのマトリクスに全ては集約できると思う。
- 重要でお金になる
- 重要でお金にならない
- 重要でなくお金になる
- 重要でなくお金にならない
人々は多かれ少なかれお金になるかならないかという判断基準を持って、自身の活動の選択を行う。
なぜなら、この現代社会において、自分の生命維持にはお金が必要だから。
それでいくと、重要だろうがなかろうが、お金になることには自然と人の活動が生まれる。
今のYoutubeとか本当にそうじゃないでしょうか?Youtubeに限らずインフルエンサーと呼ばれる人が存在するSNS全般に言えますが。
もちろんアテンションエコノミーとしてYoutubeやSNSを見る母数が圧倒的に多くなった世の中、ここにお金が集まらないわけはない。だから何十億と稼ぐインフルエンサーが生まれる。
でも、彼らは何かを生産しているのかというとそういうことはない。極論が全て広告収入を生んでいるだけ。
ということは、この世に必ずなければならないかというと、そんなことはなく。
(と僕は思っている。明日Youtubeがこの世からなくなっても人類は困らない)
重要ではないけどお金になる、分野。
重要でお金になるは、、政治とか?笑
重要でなくかつお金にならないことは自然と淘汰される。
ただ、僕が一番大切だと思っているのが、重要だけどもお金にならない、という分野。
典型的なのがボランティアがカバーしている部分。
例えば具体的な例を挙げると、限界集落に暮らす老人の買い物とか。
ご年配でなかなか外を歩いていけないご老人にとって買い物ができないことは生死に関わるので、これはとても重要な問題。
でも、それじゃあ買い物代行するよって言っても、限界集落に暮らす老人の数は知れているので、お金にはならない。お金にならないと、そもそもそれを助けようとする自分自身が食べていけない。
貧困問題とかDV、教育格差、機会の不均衡などなど、この世には解決しないといけない重要な問題は多くあるけど、じゃあその活動に参加したとしてお金になるかというとならないって分野が数多くある。
だから、NPOとかNGO、JICAなどといった団体が生まれ、世界中のそういった問題解決に勤しんでくれているのだろうけど。
もし、ベーシックインカムによって、自分の最低限の生活が担保されるようになったら、それ以上稼いで贅沢するよりも、自分はこういった問題を解決することに人生を捧げたいって人が迷うことなく活動をできるのではないかって僕は思う。
自分の生活をまずは確保しなければならない。そのための最低限のお金は稼がなければならない。そのためにはある程度の時間を対価として支払わなければならない。つまり、お金を得るために時間を割くことで、他の活動に参加する制限がかかっている。これを解放するのがベーシックインカムの一つの大きな役割だと思う。
2、芸術が変わる
芸術に限らないが、音楽や小説などといったものも含め、この世の創作活動が大きく変わると思う。
芸術に携わる人も人間である。生きていくにはお金が必要。
自分が心の底から創りたいものがあったとしても、それがお金にならなければ、生きていけない。つまり、作家としての人生を続けられない。
だから、人は創りたいものを作るのではなく、売れるものを作る。
でも、それは本当にその人の心の底から生まれた、生み出されたアートなのか?
お金のために評価を得るために作り出されたもの。
※もちろん、自分の心から表現したいものとして生み出したものが評価され、お金になっている作家もいる。
例えば歌手のコブクロさんは、最初自分たちが作りたい音楽を作っていた。しかし売れだしてからは、ファンが求める音楽を作るように指示されたり、納期に間に合うように何曲も作詞作曲させられたりしたそうだ。それらは自分たちが表現したい音楽じゃなかったと何かのドキュメンタリーで本人がそう語っていた。
これも、もし作家が自身の生活が完全に担保されていたら、そういったしがらみを全て断ち切って、本当に心から創りたいもの、表現したいものをこの世に生み出すことができるのではないだろうか。
もちろん、お金になるということはそれだけ評価されているということなので、それもそれで価値のあるものをこの世に生み出しているということになるとは思うけど。
僕は、アーティストを、自分の心の中のものをこの世に表現する人と定義した時に、本当にその人が表現したい心の奥底にあるものを生み出してほしい、それを見たいと思っている。
現にこの世は不平等なので、お金がないから教育が受けられない、お金がないから作家活動できない、お金のために目の前の仕事にありつく、といったことが往々にしてある。
もしかしたら、ストリートチルドレンの中に将来のピカソが隠れているかもしれない。そういう人が作った創作物は歴史に残り、地球上の何億という人の心に影響を与えるかもしれない。それが、たかがお金の問題でこの世に生まれることなく、消えていくというのは、本当にもったいないのではないか、と僕は思う。
ベーシックインカムによって、人々が生きていく上でのお金に困ることがなくなった時、どういった生活様式になり、何がこの世に生み出され、どんな変化が起きるのか。
その世界をみてみたいなって思っています。
って話でした!