こんにちは!トモです。
コロナの前にBLM(ブラック・ライブズ・マター)があり、コロナになってからアジアンヘイトがあり。
僕からすると、なんで世界中の人は同じ人間なのに、人種的な差別心が芽生えるんだろう?と不思議でした。
もちろん、教育や歴史的背景、様々なものが絡み合っているとは思います。
そこで、何冊かレイシズム関連の本を読み、なんとなくの流れ?を自分なりに解釈したので、それをまとめてみました。あくまで超個人的解釈です!
レイシズムとは「人種主義」のことですが、それは往々にして「人種差別」を含んだ言葉として使われているように思います。
では早速!
1492年 コロンブスから始まる大航海時代の到来
1492年とはコロンブスが航海に出た年として有名ですが、実はこの年もう一つあることが行われていた。
それは、スペイン国土からムスリムとユダヤ教徒の追放。
近代西洋の幕開けとされるこの都市は、うちなる“他者”の追放とキリスト教徒が作った“文明”の社会の外側にある世界の征服と侵略の始まりに象徴される年。
出典:14歳から考えたいレイシズム
人類の歴史とは常にフロンティアを開拓してきた歴史と言ってもいい。
その中で、大航海時代とは新たなフロンティア開拓の大きな転換点でもあった。
世界中の未知なる土地と資源を求めて。
新しい土地、そこで見つかる資源は全て、国力の補強につながる。
そのため、技術力の優っていた国の人々は大航海により、世界中のフロンティアを求め、見つけた土地、資源、そして人々を収奪する世界が始まった。
しかし、なぜそれが“侵略・略奪”でなければならなかったのか。
友愛の精神の元、お互い建設的な貿易などは出来なかったのか。
そこで、問題になるのが、“人種“だったのだと思う。
世界は大きく二つに分けることができる。
寒くて技術進歩した北の世界と、温かくて進歩の遅れた南の世界。
南、つまり南半球は比較的温暖で、人々が食べていくために必要な農業がこれまた比較的容易に発展した。
人々は食べるものに困らず、またなんとなくやっていれば食料が作れたので、食べて生きていくことが可能となり、生きていくこと(サバイブすること)に対しての真剣度?が生まれなかった。(これはあくまで僕個人の意見です)
しかし気候的に寒い北、つまり北半球の人々は、その気候のために農業がうまくいかず、サバイブすること、食料について、また寒さから身を守るための服や住居についても、常に真剣に向き合わなければならなかった。
この対極的な違いが、北に技術進歩を与え、南に何も与えなかったのではないかと考えます。
そして、何百年変わらない生活を続けてこれた南の人々は、服装や住居に関しても発展しなかった。
もちろん技術進歩も生まれていない。
そうした人々を目の当たりにした北の人々は、彼らを「野蛮で遅れている人々」と判断したのではないか。
また、肌の色が黒い、白いというのは、太陽から身を守るため、もしくはビタミンDを生成するため、科学的進化であり、後天的獲得形質の遺伝により、人類の肌の色はその風土によって変わっていった。
と、今では理解できることも、当時は理解できなかった。
そして、北の人々というのはキリスト教を背景に持ち、ピューリファイのための開拓という面も持ち合わせていたため、
そうした「野蛮」で「肌の色が違う」人々を「浄化(布教)」しなければならないという使命から、北側による南側の世界の支配を進めた。
また侵略した先の人々と自分達とでは大きな違いがある、という認識のもと、彼らを自分達と同等の扱いをすることができずに、「奴隷」というものを産んだのだろう。
奴隷貿易と奴隷労働力需要
17世紀半ば、王立アフリカ会社の設立とともに、イギリスの奴隷貿易は始まった。
当時、人気が高まりつつあった、お茶やチョコレート、コーヒーなどに使用するための砂糖の需要が増え、砂糖プランテーションの奴隷労働力の需要に拍車がかかった。(三角貿易)
経済発展をし続ける社会を支えるのは常に労働者階級であり、奴隷がとても必要とされる時代となった。
資本家と労働者階級の分断
増大する労働者階級は、中産・上流階級とは異なる血統“人種“とみなされた。
常に搾取される側の労働者階級は、自然と都市部のスラムに集まって暮らすようになる。それがまた、労働者階級の社会的地位や偏見を固めてもいった。
大航海時代前の世界は封建制度で成り立っていた。それが、航海技術の発展とともに、貿易が生まれ、農業よりも羊毛などを育てた方が、国際競争力があった。
農地を持っている資本家はよりお金になる羊を自分たちの土地で育てるために、それまで農業をさせていた人々の解雇が始まった。
こうして労働により衣食住を満たしていた奴隷や農民たちは、職を失い、自分達の手で稼いで生きていかなければならない時代となる。
封建制の崩壊と、資本主義の台頭、工業化社会への変化の中で、労働者が労働力を市場で売り買いする時代へと変化した。
資本主義・工業化社会が求めたのはどこまで行っても生産性。
そして生産性による競争力を高めるためには労働者の給料は最低に抑える必要がある。
労働者側は常にお金に支配され、最低限の衣食住を賄うのに精一杯となれば、教育にかけるお金はなく、すると仕事に影響を及ぼし、こうして程度の差こそあれ、貧困のサイクルに陥るのだ。
貧困・教育・犯罪
一度貧困のサイクルに陥ると、生きるためにまずはお金が必要なので、どれだけ賢い人も、お金のために人生の時間を使わざるを得なくなる。
これが、機会の平等性を失わせてもいる。
このようにして、最初は人種的差別や、マイノリティが虐げられていたことが、社会的変化と同調して、さらに偏見が強化されていったのだろう。
貧困が教育を受ける機会を奪い、教育を受けられないから良い仕事に就けず、すると稼げる額は知れているので、人生の時間をより一層お金のために使う必要が生まれ、結局教育に割く時間を作ることができない。
これが貧困のサイクルだと思う。
そして、外に出れば、自分より豊かに幸せそうに暮れしている人々がいる。
その不平等性、理不尽性に苛立ちや嫉妬が生まれ、そして犯罪につながるのではないだろうか。
もしくは単純に貧困によりお金がないことでも同様に犯罪に繋がってしまう。
犯罪しか、生きるための糧を手に入れる術がないのだ。これが問題なのだと思う。
♢
今日、科学的視点に立てば、人種差別や人種主義がいかに野暮かということは簡単にわかることだが、問題はもうそのフェーズにはないのだ。
すでに数百年かけて数世代にわたって浸透してしまった、人種、マイノリティ、貧困、教育などの複雑系が、大衆の常識を作ってしまっていることに問題がある。
現在の温暖化や脱炭素といった、数百年人類が続けてきた活動により蓄積された問題が、今日明日に払拭できないのと同じく、このレイシズムという問題も数百年の人類の蓄積した歴史の上に成り立っているということが、問題の解決をさらに難しくしている。
しかし、温暖化問題を解決しなければ地球が崩壊してしまうのと同様に、人種主義や差別問題もまた、人類を大きな危機に陥れる問題の一つだと考えると、速やかに解決しなければならない問題だと言える。
おまけ
個人的見解?でいくと、人種の違いを生み出したのは、人類の生存戦略でもあるのだと僕は思う。
人類はどこまでも種(遺伝子)の繁栄・繁殖のために生きているといってもいい。
繁栄と生存のためには、強い遺伝子を残す必要があり、そのためには多様性を包括している必要がある。
できるだけ自分とかけ離れた遺伝子同士で子供を作るのが良い。
そのためにはまず、遺伝的な違いを生み出す必要があり、それこそが人種の違いを生み出したのではないか、と僕は考えます。
って話でした!
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