会社員、自営業、個人事業主、フリーランスの違いって何?メリット・デメリットを解説

仕事

こんにちは!トモです。

このブログは主に、人生の黄金時間に当たる大学生活を送られている方に向けて、自分自身が大学生の時に知っていたら嬉しかったな的な知識を発信しています。

3年半バックパッカーで世界を旅した経験と今まで3千冊以上の本を読んで学んだことをベースに記事を書いています。

今年も確定申告の季節が近づいてきました。僕のような会社員は会社が代わりに確定申告をしてくれますが、僕の周りにいる自営業やフリーランサーはいつもこの時期になると「そろそろだな」とか「今年もやってきたな」とお互いに言い合ってるのをよく見かけます。

そういう光景を見かける度に、ふと、そもそもフリーランスで働く人や自営業、個人事業主って一体何が違うんだ?って疑問に思いながらもあまり深く考えないように生きてきました。しかし、せっかくなのでここらへんで一度自分でも調べてみようかと思い、今日の記事にしています。

こういった働き方の多様化はどんどん進んでいて、これから大学を卒業して社会に出るという人の中には、会社員以外の選択肢もかなり当たり前になってきているように思います。スタートアップに入るとか、むしろ立ち上げるとか、いきなり独立するとか。

それなのに、あまりこういった働き方の違いや、それによって収入や税金など何がどう変わってくるのか、全然学校では教わってこないですよね。なんでだ。人生にとって結構重要なことなのに。。

ということで、これから様々な働き方を考えている人のために今日の記事が役立てばいいなと思います。

今日の記事でわかること
  • 会社員、自営業、個人事業主、フリーランスの定義
  • それぞれの違い(収入、税金、保険、働き方)
  • それぞれのメリット・デメリット




会社員、自営業、個人事業主、フリーランスの定義

まず初めにそれぞれの働き方の定義についてみていきたいと思います。僕が大学を卒業する時なんか、周りの90%以上がどこかの会社に勤める道を選択するのが当たり前で。自分で起業するわとか、自分で仕事とってくるわみたいな働き方はかなりマイナーだったように感じます。

それが今では、大学のうちにSNSマーケティングをしっかりと学んで、卒業と同時に独立して自分で仕事をとって働く人がいたり。一旦企業には就職せずにウーバーイーツしながら人生を模索してみたり。

これまでの「大学卒業→企業に就職して会社員になる」といった一辺倒なライフスタイルは徐々に変容しつつあるように感じます。この記事を読んでくださっているあなたも、もしかしたら会社員ではない道を選択することになるかもしれません。

ということで、まずは世の中にどんな「働き方」があるのかについてみていきたいと思います。

会社員

ほとんどの人が「会社員」に属すると思いますが、会社員の定義としては、会社に雇われている人、会社に所属している人のことを言います。正確には、パートやアルバイト、契約・派遣を含む非正規雇用ではなく、正規雇用の人を指す言葉だそうですが。ここではあまり深く考えず、会社に所属している人として扱います。

自営業

「自営業」もよく聞く言葉だと思いますが、自営業の定義としては、自分で事業を営む人のことを言います。よく次に説明する個人事業主と同じように考えられがちですが、ほぼ同義ですが若干の違いがあります。

自営業は会社員として会社と正規の契約を交わして給料を得ている人以外のほぼ全ての人を指す言葉になるので、個人事業主よりも適応される人の範囲が増えるイメージです。その意味では法人を設立していても、自営業と言えます

個人事業主

「個人事業主」の定義としては、法人を設立せずに、個人で事業を営んでいる人のことを言います。個人で事業を設立するとき、個人事業主として、もしくは法人としてどちらでも設立は可能です。しかし初期費用や設立時の手間が違っていたり、それぞれにメリット・デメリットが存在するので、自分のやりたい事業と形態に合わせて、個人事業主にするのか、法人にするのか選択するのが良いとおもいます。ここでは、その際に個人事業主を選んで開業した人が、個人事業主になるということです。

自分で事業を運営して、そこから収益(収入)を得ている。会社に属していないという意味では自営業と全く同義になると思います。このように、言葉の定義が違ってもある程度被っている部分もあることで、お互い何が違うのか複雑にしてしまっているのだと思います。

フリーランス

最近よく耳にするようになった「フリーランス」という言葉。フリーランスの定義としては、特定の企業や組織に属すことなく、仕事に応じて自由に契約を交わして働く人のことを言います。つまり働き方や契約方法の違いを意味しているので、上で書いたような企業に属しているか、自分で事業を営んでいるのか、開業届を出したか、法人か個人事業かといった違いとはまた違った部類に入るように思います。

それぞれの属するイメージ

それぞれの定義を見ていきましたが、自営業という言葉の定義は一番広義であり、その中にフリーランスがいて個人事業か法人か分かれ、フリーランスとは別に会社員が存在するといった違い、イメージでしょうか。




会社員、自営業、個人事業主、フリーランスの違い

それぞれの定義がわかった次は、それぞれの細かな違いを4つの視点に分けて確認していきます。

  1. 収入
  2. 税金
  3. 社会保険
  4. 働き方

収入

収入に関して圧倒的に安定しているのはやはり会社員ですよね。企業に属することで安定した収益があれば安定した給料がもらえる。企業の場合、少し業績が傾いても、いきなり給料に直結することはない。※もちろん業績悪化が続いて給料カットや倒産はあり得ますが。

特に日本の企業は法律的に会社員を辞めさせづらいという特徴を持っているので、一度就職できれば、雇用は守られ続けるので(今後はわかりませんよ)そういう意味では安定した収入を確保できる道と言えそう。

会社員と真逆にいるのが自営業、つまり自分で事業を営む人々でしたね。自分で事業を営むということは、売上や利益が自分の給料に直結する。そのため、収入は安定しておらず、良い月もあれば極論ゼロの月もあったりする。自営業の場合は月で見るより年でどれだけ稼げるかを基準にした方がいいかもしれませんね。とにかく収入は自分の頑張り次第なのが自営業と言えそうです。

給与所得・事業所得・雑所得

また、会社員がもらう給料を「給与所得」と呼ぶのに対して、自営業や個人事業主の場合は「事業所得」と呼びます。

給与所得は特別な計算などいらないですよね。会社から毎月もらう給与明細が全て。それに対して事業所得というのは主に「事業から得られた総収入(収益)ー必要経費」になります。

会社員というのは仕事で必要なものは全て基本的に会社が支給してくれます。なので自分でお金を支払って何かを用意する必要は基本的にありません。ボールペンもパソコンもコピー機も何もかも会社が準備してくれます。

それに対して自営業、個人事業主というのは、事業に必要なものは全て自分で準備しなければなりませんよね。もし自分の所得(ここでの所得とは収入から税金を差し引いた後の手取りを指します)からパソコンやコピー機、その他仕事で使うもの諸々を支払っていたのでは、、やっていけませんよね。笑

なので、自営業の場合、事業運営に必要なものは「必要経費」として事業所得を得る前に収入(収益)から差し引くことができる。結局お金を支払ってることは変わらないんじゃないの?と思われそうですが、この場合、支払うべき税金というのは必要経費を差し引いた後の事業所得に対してかかってくるので、要は簡単に言えば税金を抑えられるとも言えます。

細かい話をしててちょっとイメージしづらいかもですが、結構ここ重要なポイントです。

たとえば会社員の場合、会社が全て準備してくれるといっても、仕事で使うボールペンは自分のお気に入りのものを使いたいという人がいたとします。営業職なら良い物を持ってないと信用してもらえないので、モンブランの3万円のボールペンを買ったとしましょう。

会社員がモンブランの3万円のボールペンを買う場合

会社員の場合、まずは毎月のお給料の額面が決まっていて、そこから税金が自動的に天引きされ、最終的な手取りとして銀行口座に振り込まれます。実質的にこれが自分で自由に使えるお金(可処分所得)となります。

そして、その手元に入ったお給料から3万円自腹を切って支払ってモンブランのボールペンを買う

自営業者がモンブランの3万円のボールペンを買う場合

自営業者の場合は、事業の総収入から先に3万円支払ってモンブランのボールペンを買う。この時ボールペンは事業にとって必要な経費という扱いになるので必要経費として処理される。そうして収入から必要経費を差し引いて残ったものが事業所得となり、税率はこの事業所得に対してかかってくる。

仕事で使うものをたくさん買って、その分必要経費が嵩んだら、最終的に残る事業所得は低くなるので、それと比例して税率も低くなり、最終的に手元に残るお金は会社員よりも多くなる(ケースがある)。

※ここで提示している金額や税率はあくまでわかりやすい説明のために設けているので、絶対にこのようになるというものではありません。

会社員でも自分で仕事に使うパソコンや周辺機器、文房具や鞄などさまざまな物を買っている人は少なくないと思います。会社員はそれらを税金の引かれた後のお金から支払わなければならないのに対して、自営業であれば税金を引かれる前のお金から必要経費として支払った後に税金がかかってくるので、ちょっとお得なようにも見えますよね。

それでは自営業者の方が得じゃないかと言われそうですが、実は会社員にも「給与所得控除」というものがあり、これは実質的に自営業者の必要経費と同じような仕組みなんです。ただ、所得金額によって控除額の上限が決まっていたりして自営業者のそれとはちょっと色が違うようにも感じますが。詳細は下記国税庁のHPからご確認お願いします。

国税庁のHP:給与所得控除

会社員と自営業の収入の違い
  • 会社員は安定収入があり、自営業は不安定収入となる
  • 会社員は頑張ってもそれほど収入に変化はないが、自営業は収入に直結する
  • 会社員は毎月の最低限の収入が守られているが、ずば抜けて高くなることはない
  • 自営業は下手をしたらマイナスの月もあるが、成功したら収入は青天井

税金

所得税や住民税は会社員であっても、個人事業主であっても支払う必要があります。その他に会社員と個人事業主で支払うべき税金の違いには何があるのか。

個人事業税

個人事業主はそのほかに「個人事業税」というものを納税する必要があります。個人事業税とは地方税法等で定められた70の業種に係る税とされていますが、実質的にはほとんどの事業が該当します。詳細は下記を参照お願いします。

東京都主税局HP:個人事業税

消費税

ん?消費税って物を買ったときに支払う税金だよね?それは会社員でも自営業でも関係なく支払っているのではないの?

一般的に消費税というと「物を買う時に支払うもの」というイメージですよね。それは会社員だろうが自営業だろうが関係ない。しかしそれは買い手の時の話。ここでいう消費税とは売り手として何かを販売した時に得られた消費税を納税する義務のことを言います。消費税を納税するというのは会社員にはあまり馴染みがない部分ですよね。しかし独立して自営業・個人事業主になった場合、こうした税金の納税も必要になります。

ただ、消費税に関しても「小規模事業者の納税義務の免除」というものがあり、財務省のHPを覗くとこのような説明があったりします。

前々年(個人)又は前々事業年度(法人)の課税売上高が1,000万円以下の事業者については、その課税期間について、消費税を納める義務が免除されている。

参照:財務省HP

また今年の10月1日からはインボイス制度という新しい制度が施行されます。これから個人事業主、小規模事業主になることを考えられている方はこれらの情報も知っておいた方がいいかもしれません。ここでは詳細に触れないので、下記国税庁のHPを参照していただければと思います。

国税庁HP:特集インボイス制度

会社員と自営業の税金の違い
  • 会社員も自営業も所得税や住民税を払うのは一緒
  • 自営業はそれに加えて事業税や消費税の支払いがある
  • 会社員は全て会社がやってくれるので手間が少ない

社会保険

社会保険とは広い意味では下記の5つの総称になるそうです。

  1. 医療(健康)保険
  2. (厚生)年金保険
  3. 介護保険
  4. 雇用保険
  5. 労災保険

この中でも雇用保険と労災保険を合わせて「労働保険」、その他の3つを合わせて「社会保険」として用いられたりもします。会社員でもそうでなくても特に関係が深いものが健康保険年金だと思います。以下にその2つの特徴について説明しています。

健康保険・国民健康保険

主に会社員が入るのが健康保険、自営業者などが入るのが国民健康保険となります。

「自営業者など」と書きましたが、基本的に会社員以外の学生や職業についていない人でも国民健康保険は全ての人に加入義務があるものとなります。

考え方としては、会社員はその勤め先の会社が、それ以外の方は市町村区が保険者となります。会社員の場合よく聞く話ですが「労使折半」というものがあるので、個人と会社で負担を半分ずつにします。会社が半分負担してくれるので、全額負担する国民健康保険より有難いですね。

また、保険料の計算方法が違ったり、健康保険は出産手当や傷病手当があり、国民健康保険にはないといった違いがあったりしますが、それを基準に会社員になる自営業になるということはあまり考えられないので、そういった違いがあるくらいに思っておけばいいと思います。

また、国民健康保険は国保と省略されたり、それを含む制度を国民皆保険制度と言ったりすることで、いろいろ名前があってややこしいと思いますが、会社員が入るのが健康保険、それ以外の人は国民健康保険と覚えておけばいいと思います。

国民年金・厚生年金

上の国民健康保険が義務であるように、国民年金も国民の義務になります。日本に住んでいる20歳から60歳未満の全ての国民が加入するのが国民年金になります。これは基礎年金とも呼ばれます。つまり、会社員でも自営業でも仕事や働き方は関係なく、全国民に対しての義務。それが国民年金です。

一方で厚生年金というのは、会社員や公務員が入れる年金制度となります。また国民年金が全額負担なのに対して、厚生年金に対してもやはり労使折半があるので、個人と企業で半分ずつ出し合う形になります。

参照:厚生労働省HP 年金制度の仕組み

年金制度はよく「2階建」として表現されますが、上の図を見てもらうとどういう意味かわかりやすいと思います。

1階部分にあたる国民年金は全ての国民に入る義務があり、2階部分にあたる厚生年金は会社員や公務員の方がさらに入れる年金。
※図では3階建になってますが、3階部分の確定拠出や給付、退職金、iDeCoなどを利用した私的年金はあったりなかったり、任意だったりするものなので、基本は2階建かと思います。

年金はこの他にも障害年金、老齢年金、遺族年金など細かな項目に分かれますが、ここでは詳細は説明しません。もう少し詳しく知りたい方は厚生労働省のHPが詳細を説明してくれているので、下記HPを一度覗いていただければと思います。

厚生労働省HP:年金制度の仕組み

 簡単にまとめると会社員(公務員)かそうでないかで保険や年金の名前も制度も変わるってことだね。 
会社員と自営業の社会保険の違い
  • 会社員には労使折半がある
  • 会社員が入るのは健康保険と国民年金+厚生年金
  • 会社員以外の人は国民健康保険と国民年金のみ

働き方

ここまで会社員や自営業によっての収入、税金、社会保険の違いなど非常にシビアな部分を説明してきましたが。その主な働き方にはどんな違いがあるのか。

会社員

会社員は一番イメージがしやすいと思います。大体9時から18時の勤務で間に1時間休憩がある感じ。とまあ、かなりざっくりな説明ですが一応厚生労働省の規定する法定労働時間や休日はこのようになっています。

  • 使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。
  • 使用者は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけません。
  • 使用者は、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。

参照:厚生労働省のHP 労働時間・休日に関する主な制度

まあ、会社員と言っても昼からや夜から働く人もいるし、デスクワーク以外にもさまざまな仕事があるし、会社に行く人もいれば、海外に行く人、リモートで仕事ができる人、さまざま。それでも、一応法律で「働かせ過ぎたらダメだよ」と守られているのが会社員ですよね。

ただし、中間管理職以上になると、残業や休憩・休日の区分が無くなったりして、どこまでが「働いてる」かわからなくなるとも言われます。労働基準法における「管理監督者」ってやつですね。

自営業・個人事業主

会社員ではない自営業や個人事業主は結構自由に働けるのかというと、それは職によるところが大きいと言えそうです。なぜなら、一口に自営業や個人事業主と言っても、たとえばお店を持っている人だったらお店の営業時間に縛られたりするし、お店がある場所に出勤する必要があるので、会社員と同じように時間や場所の制約を受けます。会社員と違うのは自分で事業を営んでいるので、労働時間や休憩、休日は全て自分の裁量次第となるところです。

個人で営業しているカフェであれば、急遽お店を休みにして旅行に出かけても文句は言われないでしょうし、朝6時から夜の22時まで一人で営業しても法律上問題ない。全ては自分の裁量次第、頑張り次第でそれが収入に反映する。自由である一方で自由にやりすぎると収入が安定しなかったり、体を壊したりしてしまう可能性があるので、ある程度の自己管理は必要になりそうです。

フリーランス

多分、会社員、自営業や個人事業主、法人などを含めて一番自由に働けるのがフリーランスではないでしょうか。

フリーランスのお仕事というのは一つ一つが業務委託といった形になり、自分の能力と才能次第で収入を伸ばしたり、たくさん休みを作ったり、非常に自由に働けるのが特徴だと思います。企業や組織との都度の契約によっては、別に勤務時間や勤務場所に制約を受けなかったりするので、海外に住みながら日本の仕事をするという人もいます。

また、人間関係なども自由なので、付き合いたくない相手とは一度きりのお仕事でさよならもできます。このように非常に自由である一方で、能力や才能を上手に発揮できなければ、仕事を獲得できなかったり、非常に安い案件しか受けられずに、収入を確保できないというリスクも伴います。

それぞれの働き方の違い
  • 会社員は法律でしっかりと守られている(実態は別として)
  • 自営業や個人事業主も会社員と同じように時間や場所の制約がある人は多い
  • 自営業や個人事業主は事業を自分で営んでいるので、会社員よりも裁量がある
  • 中でもフリーランスは一番自由がきくが、その代わりに収入の不安定なリスクもある




会社員、自営業、個人事業主、フリーランスそれぞれのメリット・デメリット

さて、ここまででそれぞれの定義やその違いについて詳しく見てきましたが、結局自分はどこに属するのがいいのだろうかとまだ悩みは尽きないですよね。

ここからはそれぞれのメリットとデメリットを見ていきたいと思います。

会社員のメリット

社会的に安定していて守られている(収入や雇用)

会社員のメリットは何と言っても社会的に安定していて非常に守られていること。そもそも何もできない大学を卒業したかりの新卒の会社員が何の成果も上げずに毎月安定してン十万円のお給料が約束されているって考えたらすごいことですよね。

しかも日本の企業は法律的に一度雇用した社員を辞めさせるのは非常に難しいので、雇用面でもしっかりと守られている

人生設計が立てやすい

このように収入面と雇用面でがっちりと法律に守られている会社員は社会的に非常に安定していると言えます。生活が安定していれば人生設計も立てやすいので、結婚や子育て、家の購入などライフイベントをしっかりと考えて人生を歩んでいける大きなメリットがあります。

会社員のデメリット

実力に見合った評価や対価が見込めないこともある

もしあなたが非常に卓越した能力や才能の持ち主である場合、会社員でいることはデメリットの一つに挙げられると思います。なぜなら、どれだけ能力や才能に秀でていても給料は定額で上限も大体決まっているし、日本ではすぐに昇進や昇格するのがまだまだ難しい社会だったりします。そもそも新人にはあまり大きな成果の上がる仕事が振られなかったりと、なかなか実力を見せる場面も少ない。そうなるとやる気もだんだん下がってきて、、、となってしまうかも。

もし大きな能力や実績があるなら、会社員という道を選ばずに実力社会の自営業や個人事業主になって起業する方があっているかもしれません。収入は安定しなくても仕事自体にやりがいを感じて、成果を上げれば正しいフィードバックとして自分に直接還元されるので。

時間や場所の制約が大きい

また会社員になると時間や場所といった非常に大きな制約を受けることになります。もしかしたら一生同じ場所で生活して暮らさないといけなくなるかもしれません。毎朝同じ電車に乗って、満員電車に揺られ、帰りは終電で帰宅。そうした(極端にいうと)変わり映えのしない毎日が退屈だと感じる人には会社員の道はデメリットになってしまいそうです。

会社員のメリット・デメリットまとめ
  • 社会的に安定していて守られている(収入や雇用)
  • 人生設計が立てやすい
  • 実力に見合った評価や対価が見込めないこともある
  • 時間や場所の制約が大きい

自営業・個人事業主のメリット

全ての裁量権がある

ここでは個人事業主を含む個人で事業を営む人を総称して自営業として書かせていただきます。自営業のメリットは何と言っても裁量の大きさ。会社員では一つひとつのお仕事に対して上司に伺いを立てたり、稟議書や企画書を出して、それぞれの処理を待って、、と何をやるにしても段取りを組む必要があるし、自分で勝手に決めてやることは許されません。それに比べて自営業は自分で事業を営んでいるので、言ってしまえば何もかも自分で決めて実行できる。そこに仕事のやりがいやストレスフリーなメリットを感じることだと思います。

必要経費が使える

必要経費に関しては上でも書きましたが、自営業になると事業に関わるものは全て必要経費として会計処理ができるので、お給料をもらってそこから支払いをする会社員よりもお得になることが多い。よく自営業の人がカフェや食事にいった際に領収書をもらっているのは「会議費や接待交際費」などで処理ができるため。

また事業所得があれば確定申告時に青色申告ができて節税なども受けられます。詳しく知りたい方は下記サイトがわかりやすいかと思います。

青色申告とは?白色申告との違いやメリット、条件などを解説

自営業・個人事業主のデメリット

不安定な収入とストレス

メリットにはあえて書きませんでしたが、自営業のメリットの一つに収入の上限がないというのがあると思いますが、それは逆を返せば、下限もないということ。つまり、売上や収入がゼロどころかマイナス(借金)もあり得る。

会社員であれば、万が一ミスをしたり、どれだけ仕事ができなくても給料がゼロになったりマイナスになることはありません。※辞めさせられるか、あまりにひどければ責任を取らされることもあるかもしれませんが
先月は収入が100万円あったけど、今月は10万円しかないといったことが当たり前なのが自営業。こうしたジェットコースターのように乱高下して不安定な収入にストレスを感じる人も多いかもしれません。ストレスだけでなく、収入が不安定だとどうしてもライフイベントの設計がしづらいといったことも生まれてきます。これは自営業の一つの大きなデメリットとも言えると思います。

社会的信用がない

これは一つ目の収入が不安定という内容につながると思いますが。収入が不安定的ということは、将来設計が組みづらいという特徴があります。将来設計が組みづらいと一番困るのが社会的信用が得られないこと。

クレジットカードくらいであれば、今ではそれほど収入がなくても結構作れちゃうようになったし、そもそも信用いらないようなカードやサービスが出てきたのであまり気にならないかもですが。

社会的信用がなくて困るのは借入をしたり、住宅ローンを組むとき。こうしたいわゆる借金は将来的に安定して返してくれる見込みがあること、万が一の場合でも担保などの保証があるといった信用が条件になって初めて借りられます。会社員であれば安定して毎月お金が入ってくるのでローンなども組みやすいですが、一度自営業になると社会的信用が無くなってしまうのでなかなか住宅ローンを組むなども難しくなるそうです。

※昔Youtuberのラファエルさんが高級マンションを借りようとしたら審査で落とされるという内容がありましたが、お金がいくらあってもそれはあくまで一時的なことであって将来は保証されてない。安定性がないということは社会的信用を築きにくいということになるようです。

自営業のメリット・デメリットまとめ
  • 全ての裁量権がある
  • 必要経費が使える
  • 不安定な収入とストレス
  • 社会的信用がない

フリーランスのメリット

一番自由な生き方ができる

フリーランスは全ての働き方の中で一番自由であるのが特徴的だと思います。もちろん、フリーランスで個人事業主とか、法人のフリーランスとか、フリーランサーは広範囲に広がるため全員が全員ではないですが。

頑張った分、自分の能力や才能によって収入は青天井だし。契約内容自体も自分自身で交渉して結ぶことが可能。嫌な人とは付き合わないで良いし、住む場所や仕事をする時間もかなりフレキシブルに調整できる。

企業や組織、時間や場所に制約を受けたくない、自分のしたいように働きたいという人にとってはフリーランスという働き方はまさに天職になると思います。

フリーランスのデメリット

全て自分自身でやらなければならない

フリーランスはとても自由である一方で、全て自分自身でやらなければならないというデメリットがあります。仕事をとってくる営業から仕事内容や条件の交渉、領収書や請求書のやりとり、商品や物サービスのやりとり、アポイントメント、アフターフォロー、クレーム対応、確定申告、仕事のスケジューリング(休日や休息の計画)、収支の管理、etc…

今までは会社の中で誰かがやってくれていた事務作業なども全て自分でやらなければならないというのが非常に大きな負担になるかもしれません。好きな仕事にだけ没頭できると思いきや、仕事以外の雑務に忙殺されてしまう人も多いと聞きます。もちろんそれらを外注できるだけ稼げれば税理士を雇ってどうのこうのとできるのかもしれませんが、収入が低いうちはやはり全て自分でやる必要があります。

レッドオーシャンでの戦い

フリーランスは自分の腕一本(能力や才能)で戦っていく世界。世の中には、デザインができる人、ライティングができる人、動画編集ができる人、トークができる人、他言語ができる人、そういったスキルを持った人は何万人どころか何千万人といます。それらの人々と競い合って仕事を獲得していかなければならない。

もちろんニッチなブルーオーシャンで一番になれれば良いですが、みんなと同じようなスキルだとレッドオーシャンなのは確実。その中でどうやってスキルをアピールして、自身をアピールして仕事獲得に繋げられるかが重要になります。

会社員であれば、会社の名前自体が一つのブランドとして信用を生んでくれたし、会社がこれまで培ってきた歴史や実績を持って営業ができたけど。個人のフリーランサーはそれを一から構築する必要があるので、最初はなかなか大変かもしれません。

フリーランスのメリット・デメリットまとめ
  • 一番自由な生き方ができる
  • 全て自分自身でやらなければならない
  • レッドオーシャンでの戦い

こういった社会に出てから自分はどんな働き方がしたいのか、そもそも仕事にはどんな働き方があるのか。そういったことって学校では全く教えてくれませんよね。結構人生にとって大切なことなのに。

ということで、今日は会社員や自営業、フリーランスの違いやメリットデメリットについてまとめてみました。これから社会に出る人、転職を考えている人の参考になれば嬉しいです!

って話でした!




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