書評-君のためなら千回でも

書評

こんにちは!トモです。

一旦ここで連投してきた書評週間の区切りにしたいと思います。

これからも、読んだ本はできるだけ書評として残していきたいなって思ってはいます。

今日紹介するのは、君のためなら千回でも

元々、カイトランナー(凧追い)という主題がついていて。

映画化をきっかけに邦題が「君のためなら千回でも」というタイトルだったので、文庫のタイトルもそれに変わったそうです。

小説なので、あらすじと感想をつらつらと。

アフガニスタンが舞台

舞台はアフガニスタンから始まります。

僕自身、インドに8ヶ月滞在したことがあり、あの地域の人々と生活の風習がなんとなく好きです。

もちろんアフガニスタンは愚か、パキスタンにも行ったことはないですが、本を読みながら、想像して読むのが楽しかったですね。

特に、日本人に馴染みのないアフガニスタンの人々の風習や考え方が色々と混ぜられていて面白かった。

男の生き方、女性の生き方、女性の扱われ方、婚約の仕方、家族のあり方、階級、民族。

日本にも昔はあったろうけど、どんどんそういった制約が消えていって、今はフラットな世界になった。

もちろん完全にフラットなわけではないけど。

アフガニスタンに限らず、世界中には多くの制約を生まれながらに背負って人生を生きている人々がいる。

これは小説の大筋とはあまり関係ないですが、僕はそういったアフガニスタンという国とその国のもつ側面を知れる良い本だと思いました。

戦争・逃走・異国

アフガニスタンがまだ戦争に入る前の時代からストーリーは始まりますが。

主人公のアミールが物心つく年齢になった頃、アフガニスタンはロシアに侵攻され戦争が始まる。

アミールの家族はパキスタンに逃げ、そこから遠く離れたアメリカまで亡命することになる。

今の日本に生きる僕達は、戦争を経験したこともないし、亡命する必要もない。

半強制的に異国で暮らさなければならない、そういった人生を生きる人々がこの世には大勢いる。

これは小説だから描かれた話ではなく、実際にこの世で起きていること。

平和で安全な日本で生きていると、世界はまだまだ安定していないんだってことを忘れがちだけど、今も世界のどこかで紛争は起きている。

小説の後半、訳あって主人公のアミールはアフガニスタンのカブールに戻ることになる。

そこで、戦争の悲惨さについて少しだけ触れられている。

なぜ戦争なんか始まるのか、どうしてこういうことができるのか、結局人には残酷な面が残っているのか。

これもまた本筋とは関係ないけど、考えさせられましたね。

ハッサン

全然、本筋のストーリーの話をしていません。笑

というよりもネタバレせずに書こうと思うと、小説の書評って難しい。

主人公はアミールですが、もう一人重要人物としてハッサンというアミールの家で暮らす召使の男の子がいます。

アフガニスタンではパシュトゥーン人こそがアフガニスタン人であり、ハザラ人はアフガニスタン人ではない、という考え方を持っています。ハッサンはハザラ人だったので、普通の生活ができなかった。

それでもアミールとハッサンは仲良しでいつも一緒に遊んでいたけど、ある日の事件を境に仲違いになり。

そのまま疎遠になる。

小説はこのハッサンが重要な役割を担っていて、これ以上書くとネタバレになるので、あとは小説を読んでみてのお楽しみにしたいと思います。

正直、途中までずっとノンフィクションと思って読んでました。

著者のカーレド・ホッセイニの実話をもとにしているんだろうと。

ただ、途中からもしかしたらフィクションなのか?と思い、読み終えた後色々と調べて、フィクションだと分かりました。

それくらいリアルに描かれていて、感情移入できる小説になっています。

上下巻ですが、読みやすかったです。

原著を読んだわけではないけど、アフガニスタン人が書く小説というのはどういうものなのか興味があり。

また、未開の地であるアフガニスタンが舞台として始まるのも魅力の一つですね。

良い小説でした!

って話でした!

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