微笑みの国タイで触れた人々の優しさ

放のこと

こんにちは!バックパッカーのトモローです。

僕はバックパッカーをしていた時、約2ヶ月間タイに滞在していました。

タイを周っていた時、たくさんのタイ人が親切にしてくれたり、またそんな光景を見たりしました。

仏教国のタイだからこそなのかもしれませんが、本当に微笑みの国と呼ばれるだけあるなと感じました。

今回はそんな、タイで出会った素敵な体験をシェアできたらと思います。

 

 タイでは皆が家族のよう

タイで有名な乗り物といえばトゥクトゥクを思いますが、ソウテウという乗り合いバンのようなものもタイでは重要な移動手段です。

ソウテウも結構利用していましたが、なかなかタイ人の優しさが垣間見えて僕は好きでした。

ある日、現地の人10人くらいとソウテウに乗りながらのんびり走っていると、目の前のおばあちゃんがおもむろに布カバンの中からミカンを取り出しました。

なんとなく見てると、それを左隣の人に無言のまま、「どう?」という感じで渡そうとすると、隣の人も無言のまま受け取りました。

最初は家族か知り合いかなと思っていたら、そのおばあちゃんが次は右隣の人にも同じようにして渡しました。

そうして次はその隣の人、向かいの人と、おばあちゃんはソウテウに乗っていた人全員にミカンを配りました。もちろん僕にもくれました。

皆が一斉にミカンを剥いて食べ始める姿を見て少し面白くなってしまいました。

日本では他人は他人、声をかけると逆に警戒されたりするから不用意に声もかけられません。そんな日本では考えられないような光景がタイでは普通でした。

 

またある日のソウテウでは、かなり高齢のおばあちゃんが目的地に到着してソウテウを降りようとする時、出口がかなり高低差があっておばあちゃん一人で降りられそうにありませんでした。

どうするのだろうと思ってみ見ていると、出口付近に座っていた10代の男の子の膝に手をついて降りようとするのです。

そして10代のその男の子も当たり前のように手をかしてあげる。こうした助け合いが普通に行われているのもいいなあと思って見ていました。

 

タイには損得勘定のソロバンがない

タイの宿に泊まると、大抵宿のオーナーとも仲良くなります。

彼ら(彼女ら)はよくゲストに気を配ってくれ、優しく笑顔でいつも接してくれるから、こちらも色々と話したくなるのです。

プーケットで約2週間お世話になった宿があり、そこでも宿の女性オーナーととても仲良くなりました。

そんな宿とお別れするのはいつも寂しいのですが、旅をする限り出会いと別れはつきものです。

僕は宿からバス停に移動しなければならなかったのですが、その日は大雨だったので仕方なくタクシーを呼んで欲しいとオーナーに頼みました。

すると、「バス停までなら送っていくわ、ちょっと待ってて。」と言われました。

少し待つと、かなり綺麗な車で女性オーナーが登場。でもバス停は車で30分程かかる場所にあります。

いくらか払おうかと聞きましたが、帰宅のついでだからと言ってくれました。

新品のように綺麗な車だったので、僕の汚いバックパックを乗せるのを少しためらっていると、彼女は笑いながら僕のバックパックを手に取り、後部座席に入れてしまいました。

僕は彼女のおかげで濡れずに済み、またお金もかからずにバス停まで来ることができました。

 

他の場所でも同じようなことがあって、タイのあまり観光客も来ないような田舎に泊まっていた時、同じくバス停までとても長い距離を歩かなければならない日がありました。

すると、そこでも宿の女性オーナーがちょっと待っててと言ってどこかに消えたかと思うと、彼女は2輪車で現れました。

「バックパックを背負たまま後ろに乗って、送ってあげるから」と。

ここでもバス停まで送ってもらうと、彼女は笑顔のまま気を付けてねと言って帰っていきました。

 

 

ビジネスも大事、でも人の方が大事

タイの古都チェンマイの宿に泊まっていた時の話。

ここではレンタルバイク(オートバイ)を借りれば少し遠出ができるので、皆レンタルして遊びに行ってました。

ある日、ここで知り合った日本人の男の子3人組がレンタルバイクでウキウキしながら首長族を見に出かけていきました。

帰りを出迎えると、かなり浮かない顔をしている。どうしたのだろうと思って聞いてみると、なんと帰り道にバイクで事故ったという。

ぬかるみの下り坂で三人(2台)共こけてしまったのだと。よく見ると彼らの身体には数カ所あざなどが見られました。

それでも、これぐらいのケガなら放っておけば治るので心配はないのですが、彼らが心配していたのは借りたバイクの事。

バイクもアスファルトと擦れて傷が入っていました。彼らはどれくらい弁償しないといけないのだろうと、テンションが下がっていたのです。

宿のオーナーが出て来たので事情を説明すると、彼はまず先に3人の身体の事を心配しました。

「大丈夫か!ケガをしているのか?まだ痛むか。病院へ行くか?」

3人が、身体の事は大丈夫だけど、バイクを少し傷つけてしまいました、ごめんなさい。と正直に謝ると、オーナーはバイクを見ることも無く、「バイクは問題ない。君たちが心配だ」と。

レンタルバイクを借りる際の注意事項に、破損損傷は弁償と記載があったにも関わらず、彼は許してくれたのです。

 

 

ポイントは人

こうしてタイ人の優しさを振り返ってみると、ポイントは「人」にあるように思う。

タイには「他人」という言葉は存在せず、全員が「家族」のようでした。

それは道端で会った人、電車で乗り合わせた人、従業員と宿泊客、関係ありません。

また、彼らはビジネスやお金よりも人を大切にしているように思います。

お金が稼げて心が汚いよりも、そこまでお金が稼げなくても心が綺麗な方を選ぶ。

それは仏教徒だからこそ、の行動なのかもしれません。

日本や他の国だったら、ビジネスをする以上サービスにはお金を払うのが基本です。でもそれだとお客はあくまでお客になってしまいます。

タイで感じたのは、宿のオーナーとそこに泊まりに来たお客の域を超えて、お客というよりも一人の人間として扱ってくれる。

そこに存在するのは、従業員と客ではなく相手と自分、「人と人」の対等な立場で接するから、そこに温かい思いやりが生まれるのだと思います。

タイを旅して、日本の生活の中で忘れかけていた生きていく上で大切なモノを気づかせてくれました。